S To S by S To S

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S To Sはベルギーのプロト・メタル・バンド。プライベート・プレスでたったの300枚(100枚という説もある)しかリリースされなかったというこのアルバムは相当オブスキュアな部類に入るが、スペインのリイシューをメインにするレーベルGuerssen Recordsからこのたび再発されることとなり日の目を見た。このGuerssen Recordsは音楽的にもさまざまな盤を扱っているが、総じてマイナー、カルト、オブスキュア・・・そんな形容がしっくりくるような盤ばかりを再発していて、レーベルのBandcampは一見の価値あり。

そして、このS To Sについて。ベルギーのオブスキュアなメタル・バンドをアーカイブしているBelgian Metal Historyというサイトにこのようなページがあったので、バイオグラフィー的なものに関してはそちらを参照のこと。で、このアルバムについてなのだが。これはちょっとした事件、といっていい。S To Sが繰り広げるサウンドは、NWOBHM前夜のプロト・メタルでありながら、HawkwindやPink Fairies、Blue Cheerのようなへヴィ・ロック・バンド、またはMC5/Stoogesなどのデトロイト・ロックンロール、Blue Oyster CultやAlice Cooper・・・そういったバンドの影響が散見されるプロト・パンクと非常に酷似したもので、アルバム中随一のハード&ヘビー・ナンバー、Trk-4の”I’m A Killer”のデトロイト・フレイバー溢れるサウンドなどは、ほぼ同時期にデトロイトで活動していたex-Stooges、ex-MC5のメンバーらによるプロト・パンク・バンド、The New Orderのようだ。Rock’n’roll Soldiersとは、そのThe New Orderの名曲でさまざまなバンド(オーストラリアのHitmenとか)にカバーされた名曲であるが、ベルギーにも78年にデトロイト・ロックンロールの遺伝子を受け継いだ真にグレートなロックンロール・ソルジャーズがいたということ。最高だ。ベルギーにはすぐれたパンク・バンド、メタル・バンドが数多くいることを考えると、60’sガレージあたりからロックを輩出する土壌みたいなものが整備されていたのかな?それはこれから調べていきたい。

僕は世間のトレンドとか音楽的に主流とされるものとか、「いまこれを聴くべき」みたいなの、それらすべてにたったひとりでもいいから抗ってやりたいんだよ。彼彼女が切り捨てるもの。見向きもしないもの。この世の中に存在しないことにすらしているもの。僕はそれを全力でキャッチして、ここでブロギングしていきたい。メジャーなものがダメとか、そういうレベルの話をしているんじゃなくてさ。だって、世の中にはこれだけのクオリティーのものが何十年も埋もれていて、それらを掘り起こしてくれた人たちがいるんだよ。ロックヒストリーから零れ落ちてしまった才能を、このような形で世に放って。その熱意を考えると、心の底から震えてくるんだよ。Guerssen Recordsにありったけの敬意を。

カテゴリー: hard rock, heavy metal, punk パーマリンク

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