The Go​-​To Guy by Role Models

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今年度最高のロックンロール・アルバムの1枚。そんな謳い文句が決して大げさにはならないような、UKはロンドンのロックンロール/パンク/パワーポップ・バンド、Role Models(Facebook)の1stアルバム。僕はこのアルバムを聴いていて、まるでWildhearts(ジンジャー!!)の1stアルバム「Earth VS Wildhearts」をリアルタイムで体験したときの、あの感じ。メタルやオルタナ/グランジなど、多種多様な音楽ジャンルで混沌としたなかで個々のバンドが先を急いでいたロック・シーンのなかから、突如としてタイムレスなロックンロール・バンドが現れて、出会ったそのときにこれは向こう10年20年と輝き続けていくようなものなのでは・・・という、あの直感と胸の躍る感じ。実際にWildheartsはそういう存在になったわけだが、あのときの予感を追体験しているような感覚を覚えた。

Role Modelsの活動歴は決して短くはなく、2011年に初音源であるミニ・アルバム「FUCK YOU, SEE YOU AT THE TALENT SHOW」(彼らが多大なる影響を受けたであろうReplacementsの「Don’t Tell a Soul」の冒頭曲をアルバムタイトルに引用していることからもわかるように、中期Replacements直系のロックンロールといっていい内容であった。現在は彼らのBandcampにてフリーDL出来る→Link))をドイツのTaken By Surpriseからヴァイナルでリリースしたのを皮切りに、2014年3月にはシングル「Lost In the City」をデジタルオンリーでリリース。そして今年の夏の終わりに満を持して発表したのがこの1stアルバム「The Go-To Guy」だ。

「FUCK YOU, SEE YOU AT THE TALENT SHOW」から途中「Lost In the City」を挟んで約5年。彼らがもう何度も何度も繰り返したであろうリハーサル、ライブ/ツアーからのフィードバックがバンド・サウンドのスケールアップ、楽曲のアップデートというカタチで現れた全11曲。Rich Jonesが全面的に参加、ゲストとしてSammy Yaffa(!!)がクレジットされている本作は、NY Dolls~Dead Boys~Hanoi Rocksと受け継がれていった、ルードなロックンロール/パンクで貫き通されている。ダメージ・ジャケットを模したアルバムのアートワークの左上に貼られた「$1,89」のラベルも、彼らのヴァイナル・ジャンキーっぷりを示すものとするより、俺たちが誰も見向きもしないレコード屋のエサ箱に眠っている「ロックンロール」を復権させるんだ、そんな意気込みをシンボライズしたものと僕は勝手に感じてしまうんだよなあ。この熱いロックンロールに対面していると。私的なベスト・トラックはTrk-6の”The Jerk”。・・・そうなんだ。ロックンロールはリスナーに胸の高まりと熱い予感を与えて、苦悩や困難のなかで一歩だけ、ほんの一歩だけ前に進ませてくれる、そんな音楽なんだ。それで最高なんだ。

Role Modelsは先月デスメタル/グラインドコアの老舗レーベルEaracheよりアルバム「Electric Blood」をリリースした米アトランタのパワーポップ・バンド、Bitersのイギリスツアーの際に対バンを果たしたりだとか、このアルバム「The Go-To Guy」が海外のブログやラジオなどで取り上げられたりとか、非常に前途洋洋に見える。このことについてはいつかちゃんと書いてみたいと思うのだけれども、BitersのEaracheからのリリース(また、英ケラング誌におけるチャートイン)というのは、現行のパワーポップにとってこれを機に勢力図が一変しかねない「事件」であり、あとから間違いなくその歴史的意義が語られる類のものである。これは多くの人がそうだと思うけれども、BitersがPoison Arrowsと名乗っていた時代から彼らをチェックしていた人間にとって、さすがに想像もしなかった地点にBitersは現在立っている。そのBitersとの対バンというのはRole Modelsの注目度の高さを示すものであるし、今後彼らが躍進していくことが約束されたようなもの・・・というのは楽観的すぎるだろうか。ただ。海外のメタルのマーケットって、我々が思う以上に巨大だからね。メタルという音楽ジャンルだけは、メジャー/マイナー問わず、いちはやくマネタイズの方法論を確立している・・・というのが僕の認識。まあ、その辺の話は長くなるのでいずれ。

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