Aimless Allegories by Thread Mountain

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米コロラド州デンバーの新興レーベルStellation Recording(FacebookTwitterSoundcloudTumblr)。このレーベルについてはこの3曲入りのEPが初のリリースであるということ以外、他に何らのインフォがあるわけではない。少なくとも現時点では彼もしくは彼女たちのFacebookページも、Soundcloudのアカウントもフォロワーはたったのひとりで、それは俺、という有様だ。きっと熱い想いを胸に意気込んでスタートしてはみたものの、リスナーの耳目を集めるどころか誰からも注目されることもなく、その存在すらも認識されていない。それが、このStellation Recordingであり、今回のエントリーの主役Thread Mountainの残酷なまでに厳しい現実であり出発地点だ。

このThread Mountainというアーティストについても、この1stデモEPに次いで今月15日に他のマテリアルがリリースされるということだけしかインフォはないが、この3曲のメランコリックな短編集は、そのプライベートなサウンド、またはBandcamp上で各楽曲にリリックとしてそれぞれ短く記された以下のセンテンス、

“We know you’re sad, get over it”

“Sways there feeling weightless”

“With all the lilies and the lotus, and LED’s strung up around us”

からしてもマスに向けたもの、というよりは自己の内面と向き合った孤独なベッドルーム・ポップ、と考えるべき性質のものだろう。リスナーはこの音楽に対面したとき郷愁にかられるのかもしれないし、夏の終わりの寂寞感に襲われるのかもしれない。それらすべてを許容するであろう、自身の心の痛みすらをも慈しむかのようなヴォーカリゼーションはか細いながらもとても力強く、Radical Faceの1stをはじめて聴いたときのような、大きななにかが動き始めている、そんな胎動じみたものを勝手に感じとりながら。いま俺は、相も変わらず薄暗くてレコードが散乱したベッドルームに鳴り響くこの音楽に耳を傾けているところだ。

さあ、ここからがThread MountainでありStellation Recordingの物語のスタートだ。観客はまだ世界中で俺と、おそらくはほんの数名のディガーたちと、このブログに目を通してくださっているあなたたちだけ。でも、彼または彼女たちの想いは、たしかに俺には届いたんだよ。

なにかを始めるときというのはいつだって勇気のいるもので、結果が出なくて腐ったり、誰かと自分を比べて卑屈になったり。道を誤ったり、踏み外したり、または夢破れて諦めてしまったり。諦めることにもエネルギーのいるものだし、それならそれでもいいんだ。そんな光景はもう嫌っていうほどに見てきたし。でも、俺はポップ・ミュージック、ポップ・カルチャーがその支持者たちひとりひとりの想いを掬い上げる、そんな夢のような出来事にもたくさん立ち会ってきた。だから、これからもこういったミクロな動き、ムーブメントを俺はDIGっていくし、そこから始まる物語がどんな結末になろうとも、決して目を離さずに追いかけていくつもりだ。

だから、他の誰でもない「あなた」自身がこれからなにか新しいことをはじめようとしているのならば。迷わずその道に飛び込んで行って欲しいと願うし、いつかあなたのその物語を俺に聞かせてくれ。世界中の誰ひとりとしてあなたの話に耳を傾けないとしても、俺だけはなにがあっても聞くから。俺じゃ不満かもしれないけれども、俺だけは、聞くから。

カテゴリー: alternative, bedroom pop パーマリンク

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