Blake Melton Interview

ヴァージニア州リッチモンドのBlake Melton!!

当ブログではこれまで、この若き才能について2回にわたってエントリーを起こしているのだけれど。

その1その2

2013年の元旦にリリースされた、大傑作Diastima以降の彼の足跡をまずは追ってみることにしよう。

Diastimaのリリース以降、Blake Meltonはその楽曲の発表の拠点をSoundcloudに移行する。

そして、彼がこれまで発表してきたアンビエント・ミュージックの延長線上にある、

よりエレクトロニック寄りのサウンドが際立った楽曲を次々と発表していく。

Ω名義でのデモUntitled 3が発表されたころからだっただろうか。

それは世界中のアンビエント・フリークスたちの、

本当にたったの数人のあいだでの出来事だったのかもしれない。

だが。

確かにその数名が。Blake Meltonをまさしく「発見」した喜びによって、ある種異様なまでの熱量を帯び、

Blake Meltonの新曲が出るたびに先を競うようにしてSoundcloud上でのLikeやRepost、

またはTwitterやFacebookでのシェアを行い、

その結果、彼の楽曲はときにはFacebookなどでの新曲公開などのインフォもなかったにもかかわらず、着実にその再生数を伸ばしていくことになる。

(余談ではあるが、そんなBlake Meltonへの熱狂的なリアクションを示す人々のなかには、フランスのエレクトロニック/Chillwave系のアーティスト、Jo Caronが含まれる。

彼のメイン・ユニットsumuo(←本当に素晴らしい!!!)のサイド・プロジェクトとして、

ダークなアンビエントを追求したCrying LaHouppeをスタートさせた背景には、Blake Meltonからの刺激が確かにあったのでは・・・と、僕なんかは勝手に思っているのだけれども)

そして、Blake MeltonはSoundcloudにアップしていたBrandon Hurtado(FacebookSoundcloudBandcamp)とのコラボレーションの楽曲をまとめた、

Blake Melton&Brandon HurtadoをBandcampにてリリースする。


各曲のペシミスティックなトーンとは裏腹に、昨今のソロ作の密室性から解き放たれたかのような開放感に溢れた、アンビエントの傑作である。

さて、以下は当ブログによる、もちろん日本初となるBlake Meltonのインタビューである。5月の初頭には彼から回答をいただいていたにもかかわらず、こちらの事情で公開が遅くなったことを関係者各位にお詫びしたい。

(質問作成協力・@fetidwhistle)

これが日本のメディア、ブログにおけるあなたの最初のインタビューとなります。悲しいことにほとんどの人々があなたの存在を、またあなたの音楽のことを知らないと思います。自己紹介をお願いします。

「みんな、こんにちは、僕の名前はBlake Melton、アメリカヴァージニア州のリッチモンドという街を拠点にするミュージシャンだ。僕は21歳で兄がいるよ。ギターペダルやマイク、アンプを収集していて楽器屋に勤務してるんだ」

 

あなたがソロ・プロジェクトであるBlake Melton、またはClaim Culture(Historic)Canoneer、Since 1913といったバンドをスタートする以前の音楽キャリアについて、またあなたが音楽制作にあたって影響を受けた音楽や物事を教えてください。

「僕は12歳くらいのときにギターを弾き始めて、小学校からハイスクールまでいくつかのひどいバンドに在籍していた。15歳のときにドラムにスイッチしたんだけど、18歳でまたギターを手にとったんだ。あれからピアノやバンジョー、シンセサイザーなどなど他の楽器を散々試してきているよ。

僕がハイスクールに通ってたときにSince 1913というバンドに兄と一緒に加入したんだ。アグレッシブで変拍子を基調としたプロジェクトで、BotchやCoalesce、Spitfireのようなバンドにとても影響を受けていた。あのバンドが解散したあとにシンガーだったJeffと僕とで、さらにアグレッシブだけれども「スペーシー」でメロディックなFixturesというバンドをはじめたんだ。僕らは親しい友人のThis Time It’s WarとスプリットEPをリリースした(注・EP収録のFixturesの楽曲はこちらでDL出来ます)去年、Fixturesも終わりを迎えて、僕はすぐにClaim Culture(Historic)に加入を依頼されてね。彼らとはとてもうまくいっていて、僕はサード・ギタリストを務めている。バンドにはベーシストがいないんだけれど、とても面白いね。時々僕は弓を使ってプレイしたりしてるよ。CanoneerはJeffと僕とで昔のバンドのアグレッシブさを取り戻そうとしてはじめたちょっとしたサイド・プロジェクトなんだ。僕らはいまでも曲を作ってレコーディングしている。僕のすべてのプロジェクトが、とても異なる物事から影響を受けている。Since 1913は楽しむこと、だからアルコールはあのバンドにおいて確実に重要な役割を担っていたね(笑)Fixturesはポピュラーなカルト教団の集団自殺と儀式、それに加えてスピリチュアルな事象に非常に感化されていた。非常にぼやけたブレンドだった。Claim Cultureは本質的には僕たちのソーシャル・メディアへの哲学的な見解の表明だ。とても奇妙なコンセプトだよね。僕のソロのアンビエント・ミュージックは僕のパーソナルな人生において起こった物語や「瞬間」によりフォーカスしている」

 

あなたは最近Brandon Hurtadoとコラボレーションを行いましたね。また、Diastima EPにてLotus GridのWe Can Finally Watch Dogs Sleepのすばらしいカバーを披露しています。彼らはあなたと同じリッチモンドのアーティストなのでしょうか?それから、リッチモンドならびにその音楽シーンについて教えてください。

「BrandonとJosh(Lotus Grid)とはこの数年間親密な友人なんだ。僕は自分がリッチモンドでたったひとりだけのアンビエント・ファンだと思っていたから、彼らと出会ったときは奇妙な感じだった。Joshはリッチモンドから1時間くらい離れたシャーロッツビルという街の出身なんだけどね。リッチモンドの音楽シーンはこの数年間で急激に成長を遂げているよ、少なくとも僕がそこに出入りしはじめたころから比べるとね。5年くらい前はシュレッドメタルとかそんな感じのバンドしかいなかったし、いかついハードコアキッズたちがそこら中で暴れまわっていて。けれども、最近なにがきっかけだったのか、リッチモンドの大部分で他の音楽ジャンルを受け入れていこうという動きが起こっていてね。本当に素晴らしいよ。いつでもショウが行われていて。僕にはBlack BrothersShy Low、Caretaker、This Time Its War、Houdan The Mysticなどなど、音楽の猥雑な部分を担うバンドに在籍している友達がたくさんいる。最高さ」

あなたのファースト・アルバム、Past Realmsは現在のあなたのサウンドとは異なるスタイルのものですね。なぜあなたはあのアルバムをあなたのBandcampから削除したのですか?

「Past Realmsの最初の5曲は僕のEP1の曲、残りの7曲はEP2の曲だったんだ。どちらも僕のはじめてのリリース作品で、それらを合体させて1枚のアルバムにしようと決めた。Only Connectは僕がはじめて作ったアンビエントの楽曲だ。だけど、あのアルバムに収録の曲はいま自分が作っているものとはかけ離れているね。多くの楽曲を、僕の兄がひどい交通事故に遭って入院してた時期に作った。そのことはEP2の楽曲に感情的な部分で影響を与えているよ。あれは間違いなく、Hammockを崇拝する12曲入りのアルバムなんだよね(笑)でも、あのアルバムには多くの欠点があり、それが故に僕はアルバムをBandcampから削除することを決めた。あの作品は正確に現在の僕の姿を伝えるものではないけれども、たしかに僕が通過してきた成長の過程を示しているから、大切にしているよ」

(注・現在この2枚のEPは彼のLast.fmページからフリーDL可能:Link

「セカンド・アルバム、Blake Meltonは非常に詩的な作品だと思います。あのアルバムについて教えてください」

自分の名前を冠したセルフ・タイトルのアルバムで僕がやろうとしたことは、僕の人生における重要な人々について曲を作る、ということだった。First Sleepは僕自身のこと。Rainbow Of Her Reasons(これは実際は僕が大好きなテレビ番組、シックス・フィート・アンダーのエピソードなんだけど)は僕の母親について。Carry Your Woundsは僕のかつて大切だった友人について。このリストはどこまでも続くよ(笑)僕は楽曲の調性でもって、彼らのいわゆるオーラを描写しようと思った。それから僕はこのときはじめてサウンドスケープ(注・wiki)を取り入れた実験を行った。奇妙なサンプルをレコーディングにおいて多用したんだ。例えば、Rainbow Of Her Reasonsではバックグラウンドに芝を刈り取る音のサンプルを使っているよ。おかしいよね」

そして、サード・アルバム、Agapaoは非常に繊細で、どこまでも美しい本当の傑作ですね!あのアルバムについていまはどうお考えですか?

「Agapaoは僕としては”癒し”のアルバムなんだ。他人を愛するまえに自分のことを愛する、そしてそのことは確実に自分を後押ししてくれる・・・ということについて。それがすべてなんだ。あのアルバムでもって僕は自分のレコーディングのスキルについて確信を覚えて、より一層そこにギアを入れたんだ。ほとんどのトラックがピアノの旋律をベースにしているけど、ディレイとリバーブの海の中でループするギターも重ねられている。いまでもあのアルバムのクオリティーに自分が100%満足しているということはないけれども、セカンド・アルバムよりはいくらかは自分でも楽しめるものになっているね。それから、本当にありがとうね!僕の地元の友達以外の誰かが、僕の音楽を楽しんでくれる・・・というのは本当に最高の気分だよ。このアルバムの楽曲のほとんどは、アルバムの楽曲制作、またレコーディングの最中に起きた出来事を表現しているんだよね」

4thアルバム、Mikrosはあなたがここまでに発表してきた音源の中でもっとも短い楽曲集でした。

この変化は意図したものだったのでしょうか?また、このアルバムは有名な音楽ブログBandcamp Hunterによってブロギングされましたね?(Link)どんなお気持ちでしたか?

「Mikrosはクラシック・ミュージックへのちょっとした挑戦だったんだ。このアルバムでは、僕はOlafur Arnalds、Nils Frahm、A Winged Victory For The Sullen・・・といったアーティストたちに非常に影響を受けている。実際に、友達と僕とでNYにA Winged Victory For The Sullenを観に行ったことがこのミニチュアなアルバムを作るきっかけになった。僕は多くの時間をオンライン上では過ごしていないんだけれど、ある日Bandcampにログインしたら再生数がロケットみたいな勢いで伸びていくのを目撃してね。ははは、Bandcamp Hunterは本当にミラクルだったな。僕はほんの少しのポジティブなレビューを得るためにRedditにも自分の音楽をpostしたよ」

あなたの最新作、Diastimaは本当に素晴らしいと思います。すべての楽曲が非常にデリケートな感情をもっていて。そもそも僕は、あなたのFacebookにおける今作発表時のステートメント’Ring in the new year with a new EP to ice your iTunes. Decent music to sleep or cry to. Be alone. 2013.’(新年にきみのiTunesを凍りつかせるためにこのEPを鳴らすんだ。眠るのにも、泣くのにも適した音楽。孤独であれ。2013年)を読んだとき、本当に感激したんです。このEPについて教えてください!

「ありがとう。DiastimaにはAgapapやセルフタイトル・アルバムよりも本当に力を注いだんだ。それがこのEPが短い理由じゃないかな。タイトルのDiastimaとはふたつの物事のあいだのギャップのことで、このEPは僕の人生において重要な役割を担ってきた何人かの個人の不在について焦点をあてている。とある友人と僕とは仲違いしてしまった。共通の友人の何人かは死んでしまった。2012年は本当に奇妙な一年だったんだよ。けれども、Diastimaは決して埋められることはないその隙間を表現しているんだ。このEPで僕はもっとも自分の音楽性について確信を抱いた。これは今までの僕の作品の中でも個人的なフェイバリットなんだ」

それから、あなたは最近 ‘Torrs’、’Ω – (Untitled 3)’やハードコアスタイルの ‘Light Year’といった楽曲を次々と発表していますね。ゆっくりと、しかし確実に再生数が伸びていっています。どんなお気持ちですか?また、Soundcloudにアップしている楽曲を公式にリリースする予定などはないのですか?

Josh(Lotus Grid)は僕の音楽に著しく影響を与え続けている。”Ω”名義でのすべての楽曲が、いつかはEPかなにかの形で吐き出せたらなと思っている彼と僕とのコラボレーションなんだ。最近の僕の音楽へのアプローチはエレクトロニック・ベースの音楽をクリエイトしていくことだけれども、(Brandon Hurtadoとのコラボレーションは)楽しむこと/実験することが主なんだ。Light Yearは完成しなかったFixturesの楽曲で、僕がボーカルを被せた。Soundcloudのpostに対する最近の反応を見るのは本当に最高だよ。それらの楽曲(注・アンビエント・スタイルのものとハードコア・スタイルのもの)を僕は気まぐれで一緒にSoundcloudに放り込んでいるようなものなんだ。本当にSoundcloudは面白くて興味深いwebサイトだよね。それらの楽曲をリリースするために僕は新しい名義を作るかもしれないけれども、現段階ではあくまでも行き当たりばったりの曲でしかないんだよね」

 

かつてFacebook上であなたとやりとりをしたことのある僕の友人が、あなたは以前あなたの周りにいる人々について曲を作っているということを教えてくれました。そのあたりのことについて詳しく教えていただけますか。

ええと、それは僕のセカンドアルバムのことだね。あのアルバムには僕の父についての曲、僕の兄についての曲、それから僕が子供のころに飼っていた犬についての曲すら収録されているからね。最後の曲、Where We’ll Goはいってみればそれらのキャラクターたちを永遠に生かそうとしたようなものなんだ」

それから、最近あなたが好んで聴いているアーティストを僕らとシェアしていただけますか?

「僕は本当に、本当に新しいBoards Of Canadaのアルバムを聴くのを楽しみにしてるんだよ!僕のバンドの奴らがあのバンドの0大ファンで、僕をBords Of Canadaの)信者へと変換したんだ。今年は音楽にとって最高の一年になるだろうね。Sigur RosやApplessed Cast、Rhian Sheehan、Olafur Arnalds、Owen、Deafheaven、Ulrich Schnauss、Helms Alee・・・いくらでも挙げられるよ!ことしたくさんの素晴らしい作品がリリースされるはずだね」

最後に、あなたの将来の予定を教えてください。フィジカル・リリースなどは予定していないのですか?

「僕はいま新しいアルバムの制作の真っ只中にいる。詳しいことは省くけれども、アルバムは(僕の強迫観念であるところの)ゴシック様式の大聖堂について制作されていて、Cathedralというアルバム・タイトルになると思う。僕は本当にその作品をフィジカルでリリースしたいんだ。どこかのレーベルが僕に接触してきて、ワールド・ワイドに僕の音楽をディストリビュートしてくれてとか・・・そんな幸運を願ってるよ!!」

 

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